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2012年11月30日 金曜日

【節税対策】 法人税 交際費と福利厚生費

1 交際費のおさらい

 交際費と福利厚生費の違いについての検証です。
 交際費の定義の中に、事業に関係のある者、という言葉が入っています。これには会社の役員や従業員、株主が含まれています。

 ですから原則としては、従業員に対する慰安は交際費となってしまいます。そろそろ行われる忘年会や新年会、または歓迎会や送迎会なども全て交際費となるように見えます。しかし、ご安心下さい。


2 福利厚生費とは

租税特別措置法第六十一条の四 第三項第二号
専ら従業員の慰安のために行われる運動会、演芸会、旅行等のために通常要する費用


 これは交際費から除く、と明記されております。
 実は法人税法上、福利厚生費の定義というものは存在しません。一般的には法定福利費と厚生費を合わせた科目を福利厚生費としますが、この場合は厚生費の範疇でしょう。しかしどちらにせよ、交際費から除く、と明記されているので損金として認められています。


3 忘年会・新年会等

 注意点としては、社員全員に参加資格がなければならない、ということです。大企業における一部署での忘年会などは認められておりません。また、従業員の親族が参加している場合も、交際費に該当してしまいます。更に、よくある二次会ですが、これは特定の従業員を対象にしているということで、交際費になります。

 通常要する費用、というのも曲者です。あまりに大きすぎる金額や高すぎる頻度になると、現物支給として給与扱いになる可能性があります。従業員に対する給与ならば損金ですが、役員に対するものは役員報酬となり損金不算入です。もちろん、従業員が支払う所得税も増えてしまいます。

 なお、この場合において一人当たり5,000円以下という規定は関係ありません。5,000円以下の飲食費は交際費から除くことを認められていますが、これは外部の者との飲食費に対しての規定であって、社内のみの飲食費(社内交際費)はこの除外に該当しません。少額であっても全額が交際費となります。


4 社員旅行

 他のケースとしては社員旅行もあります。
 社員旅行は一般的に行われる行為とされているため、福利厚生費として認められています。こちらは所得税基本通達に詳しく要件が書かれており、「4泊5日以内(機内での宿泊は除く)」「参加人数が全体の半数超」「行事内容が一般的(ゴルフは不可)」「費用が一人当たり10万円程度」等々細かく規定されています。全ての要件をクリアしたものが社員旅行として福利厚生費、損金です。それ以外は、給与、交際費などになります。

 また、不参加者がいる場合において、不参加者に金銭を支給するときは、その金額は給与になります。この場合、参加者の旅行金額も全て給与になり、福利厚生費としては認められません。
 これは、参加不参加により、旅行か金銭かを選択することが可能とみなされます。先の二次会の例も同様ですが、全ての従業員を対象としていないものは損金として認められないのでご注意下さい。


 キーは、「全ての従業員に対して公平」ということ。そして、「部外者がいない」ということです。

投稿者 税理士法人T&Aコンサルティング