活動ブログ

2012年11月29日 木曜日

【節税対策】 法人税 交際費と広告宣伝費

 法人税実務の中で最も悩ましいものの一つが交際費です。

租税特別措置法第六十一条の四
 交際費等とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出するものをいう。


1 交際費のおさらい

 この交際費に該当すると、交際費の額の90%までは損金。10%は損金不算入になります。
※(年に600万円を上限等の要件もあります)

 租税特別措置法なので、本来は時限立法なのですが、現在はほぼ恒久化されている法律の一つでもあります。これは法人の冗費の濫用を防ぐ、という趣旨のもと施行されています。しかし、必要経費としての性質も持っているため、中小規模の法人については一部損金算入を認めています。
 国から見ると、もっと課税したいけど課税出来ないと、どちらから見ても悩ましいものなのです。

 税務上、交際費のやっかいなところとして、似たような性質を持つ科目が多いことが挙げられます。

 広告宣伝費。福利厚生費。寄附金。会議費。売上割戻し。入会金や会費。給与。等々、一歩間違えれば脱税扱いになってしまうケースもあります。

 税務調査でも真っ先にチェックされる項目の一つになっております。


2 交際費と広告宣伝費

 前回、弊社ブログ6月7日の記事で情報提供料と交際費の区別について記載しました。
 今回は、広告宣伝費との区別について検証してみましょう。


 広告宣伝費とは、不特定多数の者に対して、会社や商品等を宣伝するために要する費用です。キーワードは「不特定多数の者」です。不特定多数の者とは、一般消費者のことです。会社から特定することの出来ないお客様のことを言います。

 逆に言えば。

 特定の者を対象とした場合は、交際費となります。


3 広告宣伝費として認められるもの

 原則としては以上で全てなのですが、細かい規定があります。知っておくと、特定の者を対象とするものでも広告宣伝費として処理することが可能になります。

租税特別措置法施行令第三十七条の五 第二項第一号
 カレンダー、手帳、扇子、うちわ、手ぬぐいその他これらに類する物品を贈与するために通常要する費用

 これらは広告宣伝費とすることが認められています。少額な広告宣伝用物品の贈与は、特定の者に対してであっても交際費にはなりません。
※(有名な飲食費の5000円以下とは違い、金額の指定はありません。「通常要する費用」です。3000円以下の物品は損金、という別規定とも関係ありません)


 会社としては、10%が損金にならない交際費よりも、全額が損金算入できる広告宣伝費として処理したいと考えるのは当然です。また、節税という観点から言うと、そうあるべきなのです。

 広告宣伝費は、物によっては大きい金額になるケースも少なくありません。

 取引が、交際費であるか、広告宣伝費であるかは、必ずチェックしておきたい項目です。

投稿者 税理士法人T&Aコンサルティング